スマートフォン向け「CRデラックス海物語」は、三洋物産が開発した人気パチンコ機「CRデラックス海物語」の演出や仕様を忠実に再現した実機シミュレーターアプリで、複数の形態で配信されていました。代表的なものに、Mobageプラットフォームで提供された「モバ7」版と、アプリ単体で起動するスタンドアローン版が存在します。
まず、「モバ7」版は株式会社バタフライが開発し、三洋物産の正式なライセンスのもと提供されたもので、Android版が2014年7月17日にリリースされました。配信開始からわずか10日で20万ダウンロードを突破するなど、非常に高い人気を誇りました。iOS版は2015年2月2日にリリースされ、こちらも「モバ7」アプリ内からアクセスする形で提供されていました。いずれも基本プレイ無料で、アプリ内課金を通じてアイテムなどを追加購入する形式です。
モバ7版では、「CRデラックス海物語」の実機演出がスマートフォン上で再現されており、デラックスフラッシュやクジラッキー役物といった華やかなギミックも実装されていました。また、実機でおなじみの「待機魚群予告」や「カニばさみ保留予告」などもそのまま搭載されており、演出面でもファンの期待を裏切らない作りとなっていました。選択可能なモードには「海モード」「ダイビングモード」「バカンスモード」などがあり、それぞれに異なる演出と楽しみ方が用意されていました。
プレイ中には、「オート」「アイテム」「メニュー」といったボタンが画面下部に配置され、使いやすいインターフェースが採用されていました。メニューからは、「精算」「休憩」「遊び方」「マイハウス」などの機能にアクセスでき、初心者から上級者まで幅広いプレイヤーが快適に遊べる設計でした。


さらに、Mobage連携を必要としないスタンドアローン型のアプリも存在しており、App StoreおよびGoogle Playにて配信されていたことが確認されています。このタイプは買い切り型の実機シミュレーターとして提供され、「CRデラックス海物語 MMC」などの名称で2013年前後に登場しました。こちらもモード選択に対応し、演出や液晶画面のグラフィックは実機を忠実に再現。追加課金により、プレミアムラウンド、確率変更、高速オート、セーブ機能などが利用可能になる構成となっていました。
これらのアプリはいずれも現在は配信を終了しており、App StoreやGoogle Playからダウンロードすることはできませんが、当時はスマートフォン上で「CRデラックス海物語」の臨場感を体験できる貴重な手段として、多くのパチンコファンから支持されていました。その完成度と演出の豊富さは、今なお記憶に残る作品となっています。